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料理コンクールのお話をブログに書くにあたって。

2009年05月29日 10:23

konnku-ru5+007_convert_20090529103240.jpg

このドルチェは、メープルのコンクールにエントリーしたときの写真です。

             料理名は「Little Love」

エスプレッソ、マカダミアナッツ、メープル、クーベルチュール
それぞれの素材の良さを生かしたドルチェでしたが、落選。

今では、そこそこ入賞できるようになりましたが、いつもエントリーすれば入賞できてるわけでないです。

僕が、初めて出たコンクールは、北海道のホテル時代に
何度も何度も、出たい気持ちを先輩に伝え、やっと出させてもらった


           『十勝の大収穫祭』
      

小手先だけの料理は、観客を魅了しましたが、料理として完成しておらず、見事敗退。

翌年、反省を含め、新たに挑戦しましたが、一点差で入賞を逃す・・・

どうしても形に残る結果がほしくて。

自らエントリーして、はるばる東京まで、調理器具を持ち、一人挑んだ全国大会


   
『クラブ・ガストロミック・プロスペール・モンタニエ日本支部主催
           フランス料理最優秀見習い料理人選抜コンクール』




そのころ、ホテルでめきめきと仕事をこなしていた  『プライド』
     仕事とは別に店に残り、半年間かけて、自習練習してきた   『自信』
           最年長である自分が、入賞できないはずがないという      『驕り』

コンクール当日、驚くほどの失敗を繰り重ねて
僕の高くなっていた鼻は、ぽっきり折られました。

後に送られてくる協会からの手紙を、5年もの間(^0^)見れない程のショックでした。 
 


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・およそ5年後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



身体ともに成長し、少しは自分の料理を作れるようになったとき、
それをやっと見れることができました。

                その中身は

僕が眉間にしわを寄せて、料理を作ってる写真

デザート、魚料理、肉料理・・・失敗しながらも何とか仕上げた料理写真

                  そして

審査員であった、今は亡き

『帝国ホテル総料理長 村上信夫ムッシュ』のお言葉。

                 そのお言葉は、こう書かれていました。


 『競技の終わった今、入賞した人も、しなかった人も
 ここに来るまでにどれだけ大変な準備、努力をしてきたか?
 自分自身でわかるはず。

 ストレスとは、如何なるものか、わかったのではないでしょうか?

 今は失敗が許される、だが、CHEFともなれば失敗は許されない。
 生き方は洋々、このコンクールを経験に、
 美味しいお料理を作る素晴らしいCHEFになってください』  
 と・・・

僕の部屋に今では、たくさんの料理のコンクールで受賞した賞状が、飾られていますが

                ひとつだけ、賞状でない額がひとつ

出来損ないの料理と、情けない自分の写真、村上ムッシュの手紙
綺麗に並べたその額を、

いつまでも驕ることなく、初心に帰る気持ちを持つように、いつも見えるところに飾っています。



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